この春、毎朝登る妙見堂署名所への坂道の途中、ほんの道端の一本の細い枯木の
小穴に、四月末ごろからヒナの声が聞こえるのを、何方ともなく発見しました。
時には親鳥がエサを運ぶ姿も見かけました。小柄なキツツキの仲間のコゲラでした。
毎朝登山のメンバーはこの話で持ち切りとなり、やさしい人達は、近くを通るとき
静かに静かに横目で見て通っていました。その内に、ヒナも穴から顔を出すように
なり、更にいとおしさが百倍の人気者になりました。
逢うは別れの始め、時が来てヒナは元気に飛び立って行きました。それでも、
今だにそばを通る時、空ろな穴を見ては愛くるしく健気な啄木鳥親子のことを
思い出しています。毎朝登山への素晴らしいご褒美だったと思います。
また、来年を楽しみに登山を続けよう!!